日本の篤農家 須賀一男さん(1)

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農水省のHPに日本の篤農家を紹介するページがあるのですが、第10回に

紹介されている“須賀一男”さんは、知る人ぞ知る人なんです。

本日はそのHPの記事をご覧ください。

群馬県との県境にほど近い埼玉県上里町、国定忠治ゆかりの赤城山から吹き下ろす寒風にさらされた白菜畑に、須賀一男さん・利治さん親子の姿があった。自然農法によって栽培された冬野菜の収穫に忙しく、休む暇もない毎日だ。

昭和8年生まれの一男さんは江戸時代から続く農家の8代目。幼い頃から病気がちで、体はあまり強いほうではなかったという。高校卒業後に就農したが、農作業は身にこたえた。

当時、須賀さんの家では養蚕と米麦栽培を行っていたが、医者にかかっても思わしくない体調は、結局なにが原因か分からずじまい。さまざまな健康法を試すうちに、食物が健康に与える影響の大きさを知り、「医食同源」「身土不二」に基づいた自然農法に取り組むことを決心したのである。

9代目を継いでいる長男・利治さんが生まれた昭和32年、本格的に農薬や化学肥料を使わない栽培を開始。「健康は食べ物で培われる。この子には滋味豊かな野菜を食べさせたい」と強く思った。

当時、自然農法の技術的な指南書もなく、失敗の連続。周囲からも奇異な目で見られる辛い日々が続いた。ある年、手付かずの状態でも生育を続けている竹にふと思いが及び、裏の竹やぶを開墾したことで、作物にとっていかに土の力が重要であるか実感した。

「植物が朽ちてバクテリアや土壌生物によって分解された自然の土には力があります。そういった自然の土の養分があれば、作物は健康に育つはずです」と一男さん。

利治さんは東京農業大学で学び、自然農法の研究に励んだ。頼もしい後継者を得て、栽培品種を増やしていった。

農薬はもちろん化学肥料も除草剤も一切使わず、土手の雑草を主体に発酵させた植物性の自家製堆肥のみで栽培している。

「肥料効果を狙っているわけではありません。作物の根を張らせ、土壌生物の働きによって土の力を引き出すことが目的です。あくまでも自然の仕組みを利用しているのです」と利治さんは語る。

失敗の中で積み重ねてきた経験から、虫がつく時期を外して苗を植えることを学び、それぞれの畑の土壌に合った作物を季節ごとに連作している。どの畑でも連作障害は起きていない。

一男さんは佐渡島で人工的に繁殖されたトキが放鳥される前に、島に呼ばれている。カエルや小魚、昆虫など、水田にいる小動物をエサとするトキが、佐渡島に居つく環境を作るために、自然農法の田畑作りを教えてほしいと乞われたのであった。

須賀さん親子が大切にしているのは、四季折々の新鮮な野菜を消費者に届けることである。6haの農地のうち2haで30~40品種の野菜を栽培している。多品種を栽培することで、どの季節にも旬の野菜を届けることができるのだ。

契約しているレストランや一般消費者に常時7~8品種を詰め合わせて宅配を中心に販売。「食べた方の感想をじかに聞けることは勉強になり、ありがたい」という。

健康の源となる「食の力」を体感している須賀さん親子は、「農食連携」「農医連携」も実践している。

「自然界の恵みを得て育った旬の野菜は、生命力に溢れています。安全な野菜作りを通して、みなさんの健康維持に貢献できればうれしい」

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