ふるさと納税っていいんじゃなーい?

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全国の自治体に寄付をする「ふるさと納税」(ふるさと寄付金)が、節約の観点から再注目されている。上手に利用すれば、自己負担が2千円だけで全国各地の新鮮な米や海産物、肉などの名産品が手に入る。被災地にお得に寄付をすることも可能だ。(
清水麻子)

◆和牛やセコガニ
ふるさと納税は、住民税の一部を居住地以外の全国の都道府県や市区町村に移す国の制度。寄付をする自治体は「生まれ故郷」でなくても応援したい好きな自治体を選べる。
近年、各自治体は寄付者へのお礼の意味がある「特産品」を充実させる傾向にあり、海産物や米、果物や野菜、地ビールや菓子など種類も豊富だ。
全国の「ふるさと納税」の情報を集めたインターネットサイト「ふるさとチョイス」(http://www.furusato-tax.jp/)では、全国の特産品の情報などを紹介している。
同サイトを運営する「トラストバンク」(東京都渋谷区)の須永珠代社長は「非常にお得な自治体もあります。例えば、鳥取県では1万円の寄付で7千円相当の米や和牛、セコガニのセットなども送料込みでもらえます」。
同県米子市もお勧めという。同市に3千円の寄付をした場合、どらやきセットなど6千円相当の「米子市民体験パック」がもらえる。1万円以上の寄付なら体験パックにプラスし、ハムの詰め合わせなど50種類以上から5千円相当の品物を1品もらえる。
ほかにも、同県境港市の「づけ丼の素と昆布じめのセット」▽三重県玉城町(玉城豚のステーキ詰合せ)▽島根県出雲市(神西湖産大和しじみ)▽鹿児島県伊佐市(焼酎だれやめ=晩酌=セット)▽大阪府和泉市(人造真珠ネックレス)-など1万円以上の寄付で豊富な特産品が選べる自治体は多数。出身地に寄付をして応援するのも楽しい。
「ふるさと納税のいいところは、寄付した金額以上の特産品が選べるほか、確定申告で所得税や住民税が軽減され、寄付した額が控除され返ってくること」と須永社長。
◆税金の控除も
自己負担を2千円に抑えるための目安「年間寄付上限額」以内に1年間の寄付を抑えれば、2千円を除き、寄付金のほぼ全額がその年の所得税と住民税から控除される。
「3自治体に計3万円の寄付をすると、1万7千円分の特産品がもらえ、払った税金が2万8千円分控除されるイメージです」(須永社長)。
須永社長によると、年間寄付上限額の目安は住民税の1割程度。正確に知りたい場合は「ふるさとチョイス」と提携する税理士法人「エム・エム・アイ」(東京都品川区、フリーダイヤル0120・06・3699)で、上限についての試算相談ができる(「ふるさとチョイス」のサイトを見た人は無料)。確定申告の手続きなども有償で行う。
ふるさと納税で被災地支援も可能だ。被災地の大半の自治体は特産品を用意できないが、「年間寄付上限額」の範囲内なら実質2千円である程度の額を寄付できるのでお得だ。(おわり)

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