一夜賢者の偈(げ)
過ぎ去れるを追いかけることなかれ
未だ来たらざるを念(おも)うことなかれ
過去、そはすでに捨てられたり
未来、そはいまだ到らざるなり
されば、ただ現在するところのものを
そのところにおいてよく観察すべし
揺らぐことなく、動ずることなく
それを見きわめ、それを実践すべし
ただ今日まさに作すべきことを熱心になせ
たれか明日死のあることを知らんや
まことにかの死魔の大軍と
遭わずということ、あることなし
かくのごとくよく見きわめたるものは
心をこめ、昼夜おこたることなく実践せん
かくのごときを一夜賢者という
また、心しずまるものとはいうなり
未来があると思うために、どうしても今日の生き方がいいかげんになって
しまう。未来があると考えないで今日しかないと思いなさい。今日を最高に
持ち込める人は明日も最高に持ち込める。明日が良ければ明後日も良い。
だから日々是れ最高に持ち込める人は一生を振り返ってみて非常に充実
した人生を生きられる。すなわち未来を考えて今日を犠牲にすることは、
未来を考えないことなのだ。← 「非まじめ」のすすめより。
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この偈を気に入ってノートにメモしていたのですが、最近立て続けに
同じ事を言っている人を知りました。
一人目が心理学者で哲学者のアドラー。
人生は過去から未来へと続く線ではなく、今という点の連続であり、過去も未来も
存在しないと言っています。
もう一人が千日回峰行を2度も行った天台宗大阿闍梨の酒井雄哉氏の「一日一生」
一日を一生と思って生きよ。明日はまた新しい人生だと。。。。
過去のことを振り返ったり、未来のことを心配したりしていないで、今を真剣に生きよ!
と何故だかこの時期に僕にいろんな人が教えてくれています。(笑)