この木。我が家の裏庭に一本だけある柚子の木なんです。
すごく元気でたくましい木に見えませんか?果実も毎年沢山生らせてくれます。
実はこの柚子の木。
ずーっと放ったらかし状態で肥料も農薬も一切与えていないのです。
不思議ですよね~。
畑のみかんの木は人があれこれお世話しないと健康に育たないのに。。。
同じようなことが、耕作放棄地の畑にもかかわらず元気に育っている木を
時々見かけて、頭のなかで“テツ&トモ”が歌い始めるのです。
♪何でだろう?♫何でだろう?♬
みかんの木も普通の植物ですから、環境さえ整えば人があれやこれやお世話を
しなくても、自分の力で健康に育っていくのです。
その環境を整えるとは。。。
植物や微生物、昆虫などの生物の多様性を高めること。
多様な植物種が住むことによって、多様な微生物が増え活性化します。
この微生物たちを肥料や農薬の代わりとして利用するのです。
例えば施肥をして土壌に窒素が沢山ある時には、窒素を沢山消費する微生物
が増え、逆に窒素が少ない時には窒素を供給する微生物が増えます。
みかんの木の下草はミカンの木と養分競合を起こすとして、刈られますが
多様性が高まると、窒素循環を促進し、逆に養分を供給するのに役立つのです。
燦燦農園では、4年前から全園にて自然農に取り組み始め、施肥量を大幅に減らす
代わりに微生物による窒素循環を促進させるため、多種多様な草を生やすことに
注力して来ました。
当初はこの大きな環境の変化に適応出来ず、老木が枯れたり、養分欠乏状態と
なり、葉先が黄色くなり落葉するなど著しく衰弱する木が続出し、大変な状況に
陥りましたが、時間が経ち生物の多様性が高まるに従い、みかんの木たちも次第に
元気を取り戻して来ています。
みかんの木たちが本来持っている力を発揮し、肥料や農薬に頼ることなく自然の循環
の中で健康に育っていくことができる環境が整いつつあると感じています。
この本で有名な福岡正信氏の次の言葉が真実を言い得ているかも知れません。
福岡さんをご存知無い方はこちらをどうぞ