自然はたくましい!

当地では梅雨明けしてからほとんど雨が降らず、毎日カンカン照りが続いており

畑はカラカラに乾いています。

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江戸時代の「説法詞料鈔」という本に次のような一節があります。

たとえば、田畑の植物は、日照りには枯れ、雨降れば育つなり。これは人力に

よりて植えたる故なり。路辺に生いたる春草は、土より生じて人力によらず。

かかるが故に大地のうるおいの故に日照りに枯るることなし。

毎日水をあげて丹精込めて育てている作物が、夏の暑さでしおれているのに

道端の雑草は青々と元気でいます。自然に生じるものは、人間の力の及ばない

強さがあります。

水を十分に与えられた作物は、根を必要以上に伸ばしません。余計なエネルギーを

費やすくらいなら、茎や葉を伸ばしたほうが良いからです。

しかし、水を与えられなくなった時、根の量が足りないと、乾燥に対して弱さをさらけ

出してしまいます。逆に水分が少ない状態で育つと、懸命に根を伸ばして根の量を増や

しているので、水分が少ない乾いた土の中からでも水を吸うことが出来るのです。

過酷な環境で育った雑草が日照りに強い理由のひとつです。

この“水”を“肥料”に置き換えても同じことが言えます。

自然農法で育った作物は、施肥されないので土の中の養分を得ようと必死になって

根を深く広く張り巡らします。

作物自身が内に秘める生命力を最大限に開花させて、必死になって生きようとするのです。

その強い生命力が子孫を残すために果実や種に注ぎ込まれるのです。

“finalstraw 自然農が教えてくれたこと”観てきました!

昨日、広島で行われたドキュメンタリー映画「finalstraw~自然農が教えてくれたこと」

の上映会に参加して来ました。

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写真の人は“川口由一”さんです。

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日本、韓国、米国で自然農を実践されている方々の思いを知ることが出来て

映画を観ながら思わず“そうだそうだ”と心の中で頷いている自分がいました。

皆、思いは一緒なのです。

昨日の上映会で、僕は夜の部に参加したのですが、50名ほどの自然農を実践

されている方や興味のある方々がいらっしゃっていました。

昼の部と合わせると100名以上の人たちが上映会に参加されたようです。

ヘタすると“変人”扱いされかねない自然農ですが、着実に実践者が増えている

のを実感して、とてもうれしかったです❤

また新たな気持ちでめげずに“自然農”に取り組むことを決意した一日でした。

 

ありがたい微生物!

このみかんの枝に抱きついている虫は、みかんの木を枯らす最強の害虫

ゴマダラカミキリ”なのですが、何か様子が変です。

体の節々から白い雪のようなものが吹き出ています。

最初はサンタクロースにでも変装しているのかと思っちゃいましたが。。。

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実は、この白いものはカビなんです。ボーベリア菌と言う糸状菌に

感染して死んでいたのです。

今年この畑で3匹感染して死んでました。

自然界にはこうして昆虫の体に侵入して殺してしまう微生物もいるのです。

殺虫剤を使わない農家にとっては、このカミキリムシは手で捕殺するしか

術がないのですが、自由に空を飛んで移動するので、捕まえるのに手を

焼いているのです。

うちの畑に自然に存在するこの菌にはもっともっと頑張って増えてもらい

たいと思っています。

このボーべリア菌を培養した生物農薬も開発されています。

 

 

 

クズどもが畑にやって来ちゃったwwww

この花なんの花かご存知でしょうか?

葛の花

そうなんです。“クズ”の花なのです。

漢字で書くと“”です。根が“くず餅”とか風邪薬の“葛根湯”の原料になる蔓性の植物です。

隣の荒廃園から、うちのみかん畑に侵入して来て夏になると地面を被ってしまいます。

油断すると、みかんの木に巻き付いて木を覆ってしまう厄介な草なのです。

とても繁殖力が高く、地下茎で増殖するので葉っぱを刈っても簡単には退治できないのです。

厄介な草が侵入して来て困っていたのですが、調べてみるとこの草、“マメ科”なのです。

ってことは根粒菌が窒素固定をしてくれるってことですよ!!

肥料を与えない自然農にとっては、貴重な窒素の供給源になってくれるのです。

ミカンの木を覆うのさえ注意してやれば、土を肥沃にしてくれて秋には枯れてしまうので、

意外とこの草、いいんでないの!

実際、この草が地面を覆っているみかんの木たちは、とても元気が良いです。

さすがに葛が地面を覆っている畑はあまり無いと思いますが、試してみる価値はある

と思います。しばらく経過を観察します。

 

 

 

 

 

環境が整いつつある?かも知れない。

この木。我が家の裏庭に一本だけある柚子の木なんです。

無肥料の柚子の木

すごく元気でたくましい木に見えませんか?果実も毎年沢山生らせてくれます。

実はこの柚子の木。

ずーっと放ったらかし状態で肥料も農薬も一切与えていないのです。

不思議ですよね~。

畑のみかんの木は人があれこれお世話しないと健康に育たないのに。。。

同じようなことが、耕作放棄地の畑にもかかわらず元気に育っている木を

時々見かけて、頭のなかで“テツ&トモ”が歌い始めるのです。

♪何でだろう?♫何でだろう?♬

みかんの木も普通の植物ですから、環境さえ整えば人があれやこれやお世話を

しなくても、自分の力で健康に育っていくのです。

その環境を整えるとは。。。

植物や微生物、昆虫などの生物の多様性を高めること。

多様な植物種が住むことによって、多様な微生物が増え活性化します。

この微生物たちを肥料や農薬の代わりとして利用するのです。

例えば施肥をして土壌に窒素が沢山ある時には、窒素を沢山消費する微生物

が増え、逆に窒素が少ない時には窒素を供給する微生物が増えます。

みかんの木の下草はミカンの木と養分競合を起こすとして、刈られますが

多様性が高まると、窒素循環を促進し、逆に養分を供給するのに役立つのです。

 

燦燦農園では、4年前から全園にて自然農に取り組み始め、施肥量を大幅に減らす

代わりに微生物による窒素循環を促進させるため、多種多様な草を生やすことに

注力して来ました。

当初はこの大きな環境の変化に適応出来ず、老木が枯れたり、養分欠乏状態と

なり、葉先が黄色くなり落葉するなど著しく衰弱する木が続出し、大変な状況に

陥りましたが、時間が経ち生物の多様性が高まるに従い、みかんの木たちも次第に

元気を取り戻して来ています。

みかんの木たちが本来持っている力を発揮し、肥料や農薬に頼ることなく自然の循環

の中で健康に育っていくことができる環境が整いつつあると感じています。

この本で有名な福岡正信氏の次の言葉が真実を言い得ているかも知れません。

福岡正信 1

 

福岡さんをご存知無い方はこちらをどうぞ